タイ文化と風土を映しだす39話! 異色のタイ紀行/バンナー星人『タイぐるり怪談紀行』
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バブルをまたいだ平成は、いわゆるオカルト事象がやんわりと世に受け入れられていた時代でもある。「ファンシー絵みやげ」研究家の山下メロが、当時を彩った”UMAみやげ”の世界をご案内。前回の「妖精」につづいて、「コロポックル」の捕獲事例を紹介します。
前回、「ファンシー絵みやげ」における妖精やノームなどの小さき者たちを紹介いたしました。たとえば「ファンシー絵はがき」や「ファンシー絵しおり」には、妖精がたびたび登場します。

さらにキーホルダーには、妖精とともにこのようなノームが描かれています。

これらをはじめ、色々な妖精やノームについて実例を挙げ、その不思議な世界をお伝えいたしました。
しかし、世界が広すぎて前回紹介しきれなかった小さき存在がいます。
それが北海道周辺の先住民族であるアイヌに伝わる小人、コロポックルです。
商品名や店の名前などでよく使われるコロポックルは「フキの葉の下の人」と認識されており、たびたびノームのような風貌で描かれることがあります。ただし、実際に小人であるのかどうかについては諸説あるようです。

「ファンシー絵はがき」にもコロポックルのものがあります。
アイヌにおける小人の伝承は、他にもドラマ『北の国から』など倉本聰作品と関連が深い「ニングル」というものがあり、こちらは身長15cmくらいの存在であるとされています。それに対し、コロポックルについてはいくつもの伝承があり、はっきりしていません。フキの下ということから小さい存在と思われがちですが、北海道で有名なラワンブキは、普通の人間が下に入れるサイズがあります。

なので、コロポックルの大きさというのはハッキリしませんが、存在としては妖精やUMAのひとつと言って間違いないでしょう。
北海道には全域で使用できる人気キャラクターが豊富で、ヒグマ、キタキツネ、エゾリスなどの北海道の固有種、他にも特産品であるジャガイモやホルスタインなど、ファンシー絵みやげにおけるモチーフには事欠きません。他にも「AINU BOYS」など、アイヌをモデルにしたファンシー絵みやげキャラクターも存在します。そのため、その中でコロポックルを描くという例はほぼありません。
納沙布岬のエトピリカ、襟裳岬のアザラシ、そしてUMAである屈斜路湖のクッシーのように、北海道の中でも特定の地域にまつわるモチーフは描かれることが多いのですが、コロポックルに関してはどこのキャラクターというものでもありません。
しかし、コロポックルのモチーフが見つかった場所があります。それが砂川サービスエリアです。

「道央道 砂川サービスエリアに行って来たべさ!」と書かれたキーホルダー。北海道には、道内全域で販売できるように「HOKKAIDO」とだけ書かれた商品が多い中、「SUNAGAWA」でもなく「砂川サービスエリア」と書いてある。つまりこの施設でしか売ることができない商品なのです。このイラストにはラワンブキの下にいるコロポックルたちが描かれていて、後ろにはこのメルヘンチックなサービスエリアの建物が描かれています。しかしキーホルダーはこれ1つだけではありません。

現在確認されているだけで、色違いも含め5種類あります。おそらく数百個から数千個単位で作らないといけないキーホルダーを単独の施設で作るのは異例です。人気の遊園地ならあり得ますが、それがサービスエリアというのは異例です。いずれにも「KOROPOKKURU」という文字や、コロポックルのイラストが描かれています。しかも通常は1点のイラストを流用するのですが、3パターンのイラストがあります。
この理由は現地で分かりました。
砂川サービスエリアは北海道で最初のハイウェイオアシスで、上下線のサービスエリアの建物以外に、ハイウェイオアシス館という土産店の入った大きな施設があるのです。大きな売り場があり、道央道で観光する行き帰りに土産を買う観光客が多数立ち寄ったのでしょう。

さらに重要なのは「北海道子どもの国」という遊園地に近い子ども向けの公園施設が併設されていることです。これにより、子ども向けお土産に力を入れているというもの納得できます。
自然の家やアスレチックがあり、その中で遊ぶ子どもたちは、まるでこのイラストの中のコロポックルのように見えたのかもしれません。もしかしたら子どもたちはコロポックルに出会えたのかもしれません。砂川サービスエリアで遊んだ思い出がある人はぜひ教えてください。
(2020年10月2日記事を再編集)
山下メロ
平成レトロの提唱者。ファンシー絵みやげなどバブル時代周辺の懐かし文化を紹介する。著書に「平成レトロの世界 山下メロ・コレクション」(東京キララ社)など。
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