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ギャヴィン・メンジーズ 著
徹底した現地調査によりアトランティスの謎を解明
古代ギリシアの哲学者プラトンが、著書『ティマイオス』等で記述した、失われた大陸アトランティス。本誌読者で、まさかその名を知らぬ人はいないだろうが、それが果たして実在したのか、そしてその場所はという問題については、それこそ2000年以上前から、百家争鳴の論争が繰り広げられてきた。だがここに、そんな論争に終止符を打つかもしれない研究書が、満を持して登場した。
かつて、古代ギリシア文明よりも古い時代に、クレタ島を中心に栄えた高度文明である「ミノア文明」。この文明は、ギリシアやエジプトに比べると、いささか知名度は低いのだが、近年発見されたさまざまな物的証拠からして、これが東はインドから西はブリテン島、さらには北米大陸に至る、極めて広範囲な活動領域を持つ海洋交易文明であったことは間違いないという。
本書は、この「ミノア文明」に取り憑かれた著者が、自ら世界を股にかけて各地で実地検証を行い、ミノア文明の真の姿に迫る好著である。
この文明は、紀元前1450年ころのサントリーニ島の火山噴火によって、完全に崩壊してしまうが、著者はそこに、アトランティスの幻影を見た。そしてこのサントリーニ島は、アトランティスの大都市であり、クレタ島はその製造拠点と穀倉地帯であったことを解明する。
アトランティスとはひとつの場所ではなく、広範に広がる大帝国だったのだ。目から鱗の大傑作。

(月刊ムー 2024年4月号掲載)
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