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四国の徳島県にある剣山。この山に「ソロモンの秘宝」が隠されているという伝説がある。
ソロモンの秘宝とは、古代イスラエルの十戒石板、マナの壺、アロンの杖を納めた契約の箱(アーク)を指す。この聖なる箱は、古代イスラエル王国の神殿が破壊されて以来、行方不明になってしまった。そしていつしか、東方へ逃れた失われたイスラエル10支族が持ちだし、どこかに隠したのではないかといわれるようになったのだ。
そしてその候補地として挙げられているのが、剣山なのである。
実際、剣山で長年にわたり、ソロモンの秘宝を捜しつづけた人物もいる。高根正教、三教という研究者の親子だ。
『聖書』と言霊学の研究から、剣山にソロモンの秘宝が運ばれ、隠されたことを確信した彼らは、当局の厳しい監視の目が光る戦前という時代のなか、剣山で発掘作業を行った。
このとき解読の鍵となったのが鶴岩と亀岩で、ふたつの岩の 麓には、今も発掘跡とされる石が並べられている。

高根らによると、童謡「かごめかごめ」の歌詞にヒントが隠されており、「かごめ→籠の目→ダビデ王の紋章」「夜明けの晩→夜が明ける→よはね→ヨハネ」となる。また「剣山=鶴亀山」であり、これがまさに隠し場所を示す暗号になっているというのだ。


残念ながら秘宝の発見には至らなかったが、これがまったくの荒唐無稽な行動ともいいきれない事実もある。
たとえば毎年7月17日に行われる剣山本宮山頂大祭では、山頂まで一挙に神輿が運びあげられる。神社の神輿が、契約の箱にルーツを持っているのではないかという説は、日ユ同祖論ではおなじみのものだ。つまりこの祭りは、かつてソロモンの秘宝が運びこまれた出来事を模したものとも考えられるのだ(しかもこの日は、ノアの箱舟がアララト山に漂着した日でもある)。
剣山の近くには白人神社、イエス・キリストを連想させる栗枝渡神社もあり、「剣山」という名前そのものが、安徳天皇が奉納した剣を洞窟内に封印したことに由来する、という話もある。それを証明するかのように、山頂付近には穴を塞いだという巨大な磐座、宝蔵岩が鎮座しているのである。
また、丘の上に鎮座する磐境神明神社の構造もユダヤの礼拝所と酷似しており、イスラエル大使も何度か現地を訪れているのだ。

(月刊ムー2024年5月号)
中村友紀
「ムー」制作に35年以上かかわるベテラン編集記者。「地球の歩き方ムー」にもムー側のメインライターとして参加。
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