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超常現象研究の第一人者・並木伸一郎がセレクトした〝世界の新七不思議〟をご案内! 今回は〝7つの秘密結社〟に選定したなかから、世界でもっともよく知られた秘密結社「フリーメーソン」とその上部組織ともされる「イルミナティ」の2結社を紹介します。
世界でもっとも有名な秘密結社、フリーメーソン。伝承では、創設は3000年以上前。『旧約聖書』に登場するソロモン王の第1神殿を築いた大建築家ヒラム・アビフこそが、この結社の始祖という。
このときヒラムは、建築家の集団を「親方」「職人」「徒弟」に分け、秘密の合言葉や符牒を定めて仕事に当たらせていた。だがあるとき、「職人」がヒラムの名声を妬み、「親方」の合言葉を聞きだそうと目論み、ヒラムを殺害。遺体は埋められたが、そこに生えてきたアカシアによって弟子たちに発見され、「獅子の爪」と呼ばれる特殊な握手法によってヒラムの復活が試みられたという。

今日、フリーメーソンの入団儀礼(イニシエーション)では、この伝説が忠実に再現される。参入者はヒラムになり、死と再生を疑似経験することで、フリーメーソンとして生まれ変わるのだ。また、彼らのシンボルマークに直角定規とコンパスが描かれているのは、始祖が石工であった名残りとされる。もうひとつシンボルがある。1ドル札にも刻まれている「万物を視通す目=ホルスの目」だ。彼らの遠い祖先はピラミッド建設集団だともいわれている。
フリーメーソンの本質は、友愛団体だ。「兄弟愛、困窮者の救済、真実」に基づき「自由、平等、博愛」を目指し、理想実現のために闘いつづけてきた。その成果がフランス革命やアメリカ合衆国の独立、ロシア革命だというのはよく知られている。また、日本の明治維新に関与していたという噂もある。

メンバーも初代アメリカ合衆国大統領のジョージ・ワシントンをはじめ、作曲家のモーツァルト、元イギリス首相のチャーチル、ロシアの作家トルストイなど、数多くの著名人がいたことが知られている。

だがその一方で、〝世界を背後で操っている〟など、この結社の名前が常に陰謀論の背後で見え隠れしていることは否定できない。その意味でもフリーメーソンは、秘密結社の代名詞ともいえる存在なのだ。
フリーメーソンと並び、やはりさまざまな噂が飛び交う秘密結社、それがイルミナティだ。
その正式名称を「バイエルン啓明結社」という。1776年5月1日、ドイツはバイエルン州インゴルシュタットという街で創設された。ただし、活動期間はわずか9年にすぎない。にもかかわらず、陰謀論が語られるときに必ずといっていいほど名前が挙げられるのが、このイルミナティなのだ。
創設者のアダム・ヴァイスハウプトは、自由と平等をだれもが享受できる理想社会建設を目指してこの結社を立ちあげた。「啓明=イルミネイション」という名称は、そのために人間は、自分自身の力で意識や人格、霊格を高め、より高い霊性を獲得しなければならないという、彼の信条からきている。

王政下におけるイルミナティのこの思想は多くの共感を得て、急速に勢力を拡大していった。その原動力となったのが、フリーメーソンだ。
というのも当時、フリーメーソンには政治的・哲学的な思想がほぼ皆無だった。それに不満を感じたメンバーが積極的にイルミナティに参加し、フリーメーソンのロッジ(支部)に、ヴァイスハウプト考案の儀礼(位階システム)を導入したのである。
しかもヴァイスハウプト自身、1777年にミュンヘンでフリーメーソンに参入している。そこで組織の運営方法などを吸収し、メーソン内部にもイルミナティ的思想を浸透させていった。イルミナティが「フリーメーソンの上部組織」とされるのは、こうしたことが理由なのだ。
しかし、彼らが目指した自由や平等は、当時の世界を支配する封建社会の完全否定でもあった。そのためドイツ政府は1784年、1785年に、イルミナティの活動を禁止、ヴァイスハウプトも亡命してイルミナティは消滅した。
だが、20世紀になるとイギリス人作家のN・ウェブスター夫人が著作中で、イルミナティは消滅しておらず、地下に潜って世界史を自在に操ってきたと主張。かくして甦ったイルミナティは、以後の陰謀論の「核」となっていったのである。


並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
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