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岡本天明 書記/武田崇元 編・校訂
新たに全原文を翻刻し、新釈の訓みと訓解文を制定。さらに、天明の未公開の貴重な資料も収録
昭和19年、千葉県の天之日津久神社を訪ねた、神道家で画家の岡本天明は、突如として「霊動」を起こし、漢数字と記号、仮名文字の混じった奇妙な文を自動筆記した。「ふで」と呼ばれるこの文書は、そのあまりの奇怪さゆえに、当の天明自身にすらまったく読めない代物であった。
「二二八八れ十二ほん八れΘ九二のま九十のΘのちからをあら八す四十七れる」(※「Θ」は〇のなかにゝとする)。何しろ冒頭からしてこれである。
自動筆記はその後も続き、最終的には、この文書は膨大なものとなるとともに、天明自身や協力者による解読も進んだ。そしてどうやらこれは、高級神霊「国常立尊」の神示であるらしいことが判明した。
これが『日月神示』である。全38巻、その内容は人生訓から霊界・神界論そして日本と世界の今後の予言まで、多岐にわたる。
さて、そんな『日月神示』だが、これまではその原文の全貌が、一般人の目に触れることはなかった。「ふで」の原本はすでに散逸しており、唯一現存するのは、1976年に思兼鴻秀が「ふで」をタイプ印刷した私家版『原典日月神示』のみ。
本書は、この私家版を底本として、新たに全原文を翻刻し、新釈の訓みと訓解文を制定した、待望の決定版である。
本来「8通りの読み方ができる」とされるこの神示の解読において、原文の閲覧は不可欠。定訳とされる現在の訳文も、その8通りのうちのひとつに過ぎない。
そうした状況において、本書の刊行はまさしく時宜を得たもの。『日月神示』研究に新たな地平を開くものとして、歴史に残る基本文献といっても過言ではないだろう。
原文全文に加えて、付録として天明の『天使との対話』『たたかへる国』という、未公開の貴重な資料も収録されている(この付録だけで3万円の価値があるという)。
何と全1095ページ、価格は19800円と、お世辞にもお手軽とはいいがたい本なのだが、『日月神示』の真面目な研究を志す人なら、何をおいても必携である。
なお、初版には特別付録(直販限定)として、本書編集の武田氏、論文を寄稿している黒川氏と佐竹氏の三者による「特別座談会」を収録した、2時間弱のDVDも添付されている。業界の秘話がぽんぽん飛び出すその内容は、まさに必見である。

(月刊ムー 2024年6月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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