「考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話」/ムー民のためのブックガイド
「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
記事を読む

「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
成泰 著
タロットのルーツはグノーシス主義にあった
自慢ではないが、評者はこれまで、数多のタロット本を、それなりに読み込んできた。そんな評者が、一読、天を仰いで感泣させられたのが、本書である。正直、評者は永年にわたりまさにこのようなタロット本の登場を渇望していたのだ。
本書は、大アルカナ22枚のそれぞれを美術史学の手法で分析し、図像の元となった美術作品を特定するとともに、図像に秘められた思想的メッセージを浮き彫りにしてゆく。
そして、タロットという体系のルーツそのものが、グノーシス主義とその流れを汲むカタリ派の神秘思想にあったことが、説得力豊かに示されるのだ。優れて学術的でありつつ、文体は平明、内容は極めてユニークかつ斬新、これまでどこのだれにも為し得なかった偉業である。
著者の成泰氏は本場イタリアで美術史を学んだ建築士で、英・独・仏・伊・露語に通暁する才人。まさに、この人にしてこの偉業有りというところである。
それと評者としては、展開法の解説に「動的展開法」が含まれているのがありがたかった。
なお、本書と並行して、マルセイユ版をベースとするNaritaiオリジナル・タロットも製作されている。その頒布については、X(旧twitter)などで告知されるというから、こちらも要注目である。
いずれにせよ、日本人の手でこれほどのタロット本が書かれたという事実を、ここは素直に言祝ぎたい。

(2023年11月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
関連記事
「考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話」/ムー民のためのブックガイド
「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
記事を読む
君は怪談レジェンドから案内状を継承されたことはあるか?/大槻ケンヂ・医者にオカルトを止められた男(11)
予告編でお腹いっぱい、むしろ内臓破裂の衝撃ホラー映画の思い出。令和では別角度から、映画がらみの怪奇現象がオーケンを襲う。
記事を読む
円盤はピアノ線吊りでモノクロ実写! 1950年代SF映画横シューティングが現代に登場『Squad 51 vs. the Flying Saucers』/藤川Q・ムー通
ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボでお届けする“ムー通”。今月おすすめする一本は、ノスタルジーを刺激する異色のシューティング!
記事を読む
神を見た者の視界とは?「顕神の夢―幻視の表現者―村山槐多、関根正二から現代まで」展が愛知県・碧南市で開催へ
話題の「神」展示が愛知県碧南市へ!
記事を読む
おすすめ記事