独学で悪魔祓いを会得したニューヨーク市警が“悪魔研究家夫妻”として大活躍!/遠野そら・MYSTERYPRESS
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「帽子をかぶったお母さん」を意味する「トピ・アンマ」とは? ヒンドゥーの聖地を徘徊する彼女は聖人なのか、それとも――。
インドで「アンマ(Amma)」といえば高名な聖者として人々に尊敬されている「マーター・アムリターナンダマイー・デーヴィー」のことなのだが、一般名詞としての「アンマ」には「お母さん」という意味もある。アンマはハグすることで人々に無条件の愛を与えることで知られており、これまでにも多くの人々がこの“聖なる抱擁”に癒され、救われてきたといわれている。
そして、ヒンドゥー教の神であるシヴァ神にゆかりのある土地として巡礼者も多く訪れる聖地、インド南部タミル・ナードゥ州にある都市ティルヴァンナーマライには、帽子をかぶって路上を徘徊しているアンマが存在するという。
ネパールの帽子であるトピをかぶっていることから、この女性は「トピ・アンマ(Topi Amma)」呼ばれ、一部の人々から崇拝の対象とされている。信奉者は彼女が完璧な悟りを開いた存在である「シッダ(siddha)」であると主張しているのだ。
ティルヴァンナーマライの通りを歩きながら、誰も理解できない古代タミル語の方言でブツブツと独り言を口にしているトピ・アンマのビジュアルはなかなか強烈(!?)だ。汚れ放題の服に身を包み、トレードマークである帽子もかなり薄汚れている。しかも、かぶる帽子は必ずしもトピではないようで、キャップをかぶっているケースもあるようだ。
信奉者たちは路上でトピ・アンマを見かけると彼女に近づき祈りを捧げ、飲食物を差し出したり、しばらく彼女の後をついていくなどしている。そうした光景を録画した動画が今ではいくつもSNSに投稿されており、彼女の行動や所作が紹介されている。
I was so lucky to walk with Thoppi amma (Topi Amma) at Tiruvannamalai (Arunachalam) pic.twitter.com/oMCV6Qyfuk
— Sai Penumuru (@sai_penumuru) August 7, 2022
世界的ITエンジニアで「Oracle ACE」ディレクターのサイ・ペヌムル氏は現地に赴き、みすぼらしいロングスカートと長袖シャツを着たトピ・アンマの写真をXに投稿し「ティルヴァンナーマライでトピ・アンマと一緒に歩くことができてとても幸運でした」とコメントしている。
トピ・アンマを崇拝する信奉者のYouTube動画では、彼女を「啓発された母親」と呼び、「このビデオで、私たちはトピ・アンマの人生と教えを深く掘り下げ、彼女の深い精神と、人々に彼女が与える変革に光を当てます」と説明している。
ある信奉者は、彼女が現在生きている3人のシッダのうちの1人だと主張している。信奉者にとってこの神聖な地でトピ・アンマの姿を拝見することは、重要な宗教的意味を持っているのだ。
多くの信奉者を持つトピ・アンマなのだが、一部からは彼女が精神疾患に苦しんでいて助けを必要としているのだと指摘する声もある。
確かに彼女の身なりやぶっきらぼうな振る舞いを見れば、心を病んでいるようにも見える。そもそも信奉者たちとコミュニケーションを取ろうとする気はあまりなさそうだ。
そして、おそらく入浴や身体のケアなどもしていないことから支援の手が必要にも思われる。トピ・アンマは決して崇拝すべき聖者ではなく、保護が必要な人物であるという声が上がるのも納得できる。
トピ・アンマがティルヴァンナーマライの象徴となり、大勢の信奉者を魅了するまでのプロセスは依然として謎に包まれている。なぜ彼女は聖者として一部から崇拝の対象になったのだろうか。
このミステリアスな性質が彼女の人気に拍車をかけた可能性が高いともいわれている。彼女自身から来歴を聞き出すことはおそらく不可能と思われるため、さらに誇大宣伝をしようとする信奉者たちがストーリーを粉飾する余地はまだじゅうぶんに残されている。
とすれば、何らかの目的で彼女を有名にしようと目論む“首謀者”がいるのではないかと勘繰りたくなってもくる。トピ・アンマは聖者なのか、それとも――。しかし、彼女の状態を考えればひとまず行政が保護すべき存在なのかもしれない。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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