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生まれ変わりを科学的に研究するジム・タッカー博士。発表された論文に記された驚異的事例と、それらに共通する意外な事実とは?
生まれ変わり現象の研究の歴史は長い。しかし事例が増えるばかりで、決定的な解明には至っていないようだ。あのカール・セーガンも、この分野における正統的かつ学術的研究の確立を望んでいた。過去と比較すると、生まれ変わり現象の研究にはより専門的で集約的な手法が用いられ、ケーススタディの絶対数も増え続けている。

バージニア大学の精神学教授ジム・タッカー博士は、生まれ変わり現象研究の第一人者として世界中で知られている人物だ。博士が2008年に書いた論文は、今でもこの分野の研究のスタンダードとされている。この論文で興味深いのは、過去世を覚えていたのが100パーセントの割合で子どもであったという事実だ。それによれば、子どもたちが過去世を思い出す平均年齢は生後35か月で、特定の体験について細部まで覚えており、過去世で共に暮らしていた家族との再会を望むことが多い。そして時折、想像もしなかった事実が明らかになることもある。
タッカー博士によれば、過去世を思い出した場合でも、6~7歳になると徐々に記憶が薄れていき、やがて完全に忘れてしまうという。小学校入学にあたる年齢で、さまざまな新しい体験が蓄積されていく時期と重なるためかもしれない。この時期はまた、3~4歳あたりまでの記憶がなくなるタイミングでもある。
過去世の記憶だけではなく、特徴的なあざなど、身体的な要素が絡むケースもある。イスラエルでは、額に大きなあざがある3歳の男の子が「斧で殴られて殺された」前世を鮮やかに覚えていた。このケースでは、近所の人たちも男の子の記憶を確かめる作業に積極的に携わり、前世で住んでいた村が突き止められた。この男の子は前世における苗字と名前、そして彼を殺した人物の苗字と名前を正確に覚えていた。ちなみに、この男の子の過去世の姿だった男性は行方不明になっており、何者かによって殺害された可能性が高いとされていた。

そして男の子は、かつての自分を殺した人物との対面を果たしている。前世で住んでいた村を突き止めた彼は一軒一軒家を訪ね、細かい特徴を確かめていった。そして、とある男性に会うと、急にこう言い始めた。
「私はかつてこの村に住んでいました。あなたのことも知っています。ある日、言い争いになって、あなたに斧で頭を叩かれ、殺されてしまったんです」
その口調はとても3歳の子どもとは思えなかったという。相手の男性は、見る見る青ざめていった。そして男の子は、そのまま過去世の自分の肉体と凶器の斧が埋められた場所を正確に言い当てた。
タッカー博士の論文には、こうしたケースが多く記されている。きっかけとなるのは、ある日突然見始める夢らしい。何かのきっかけで夢が媒体となり、過去世の記憶が突然訪れる。

統計的な要素も実に興味深い。過去世を生きていた人物が命を落とした平均年齢は28歳。過去世の記憶がある子どもの60%が男の子。70%のケースに残虐な方法での死、あるいは不自然な死が関係している。また、90%が過去世でも同じ性別だったと答えている。亡くなってから生まれ変わるまでの平均期間は16か月で、20%の子どもたちが過去世での死と生まれ変わるまでの間の記憶もある。ほとんどのケースで、過去世の記憶があると答えた子どもたちは2~6歳だった。
こうしたジャンルの話はともすればスピリチュアリティに寄りがちになるのだが、あくまでも客観的かつ科学的な手法で生まれ変わり現象を解き明かそうとするタッカー博士の論文は読み応えがある。残念ながら、日本ではまだこの種の研究は本格的に展開されていないようだ。学術的な意味合いを持たせた研究体制が確立されれば、かなり信憑性の高い事例も発掘されるのではないかと考えている。
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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