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家畜の血を吸うUMA、チュパカブラの出現が相次いでいる。なかなか姿を見せない謎のモンスターは、その生息域を静かに広げているのだ。
カリブ海に浮かぶ島・プエルトリコでUMA「チュパカブラ」の被害報告が相次いだのは、今から約25年前のこと。被害にあった家畜の死体は、鋭い牙が刺さったような穴があけられており、そこから体内の血液だけが抜き取られていた。四国の約半分というこの小さい島で、ヤギ、ヒツジ、牛、ウサギ、犬、鶏、ガチョウなど、約1000頭を超える家畜がチュパカブラの餌食になったと言われている。その後も、世界各地でチュパカブラの仕業と思われる事件が多発したが、その正体はいまだ謎のままである。
しかし、ここにきて急激にチュパカブラの活動が活発化しているようだ。
2021年1月チリ。ボリビアの国境近くにあるコルチャネ地方自治体で、ラマやアルパカといった家畜が立て続けに殺され、ついにはチリ農業省・農業牧畜局(SAG)が調査に乗り出した。
その村では約3ヶ月の間に50頭以上もの家畜が被害にあっており、事態を重く見た自治体長が専門家に調査を依頼。すると、被害にあった家畜は、胸の高さに2つの穴があけられており、そこから血を吸われていたことが明らかになったのだ。死体を検分した獣医によると、内臓や肉はすべて残されていたことから、周囲に生息している野生動物によるものではない、と断言している。さらに噛み跡と思われる2つの傷穴から、家畜を襲ったのは“顎が小さく、非常に発達した牙が前方に生えている動物”であると推測されているが、既知の動物と噛み跡がまったく一致しないそうだ。
肉や内臓には手を付けず、生き血だけを吸うーー。
現在もSAGによる詳しい調査が進められているが、周辺住民らは「チュパカブラが現れたのではないか」と今なお戦々恐々とした日々を過ごしているという。

しかも、被害はチリだけにとどまらない。
メキシコ・ベラクルス州にあるサンタルシア牧場では2020年12月下旬から2021年2月にかけて、4回も家畜が殺されている。被害にあったのはヤギやなどの家畜18頭で、すべて首や足に穴があけられていたということだ。
検分した獣医は、死体の肉や内臓はすべて残されており、「この地域に生息する動物の行動とは考えられない」と語っている。そしてさらに不可思議なのはその傷穴で、獣医の知るいかなる動物とも特徴が一致しない、と頭を抱えているそうだ。

この地域では古くから呪術的な儀式で人間にライオンや豹が憑依する「ナワル」という伝承が残されている。時には、家畜を襲い、生き血を飲むとも言われており、周辺住民は今後さらに被害が拡大するのではないか、と恐れているという。
現在、地元警察は「ナワル」の線も含めて捜査にあたっているが、いまだ何も手掛かりがつかめないそうだ。
かつてプエルトリコから始まった家畜襲撃事件は今後もまだ続くのだろうか。その後の調査結果を待ちたいと思う。

(2021年4月7日記事を再編集)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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