新島の秘祭「海難法師」に神霊出現!? 外出禁止の夜に現れるのは悪霊か妖怪か?/うえまつそう
伊豆諸島で江戸時代から行われているといわれる、外出禁止の風習「海難法師」。現在も多分に伝説のヴェールに覆われたその謎に、新島出身の怪談師が迫る。
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かつて日本中の小中学生を恐怖させた「口裂け女」。その都市伝説の誕生にはCIAが関与していたという噂がある。これまでCIAが行ってきた情報操作の実態について迫る!
1979年の春から夏にかけ、日本全国の小中学生を中心として爆発的に流布した都市伝説があった。「口裂け女」である。そもそもの発端は岐阜県で生まれた噂であると言われているが、今日に至るまでさまざまな検証が続けられているのが事実だ。
30年以上を経た2007年にも口裂け女をモチーフにした映画が製作され、以来同じテーマの映画が合計4本作られた。このように都市伝説キャラとして抜群の人気と知名度を誇る口裂け女だが、その誕生に関する興味深い考察がある。

なんと、口裂け女現象とは「CIAが日本社会を舞台にして行った大規模な世論操作実験だった」というのだ。しかもその目的は、「奇妙な噂を意図的に流し、それが日本全国に行き渡るまでの時間を測定するとともに、どのような影響が出るかを確かめること」だったという。
この部分だけをクローズアップするといかにも陰謀論的な話なのだが、口裂け女をフックにして多角的に調査を進めると、意外な事実が明らかになっていく。今回の記事では、そのプロセスを共有したいと思う。
最初に筆者が注目したのは、2016年にアメリカで出版された『Spooked: How the CIA Manipulates the Media and Hoodwinks Hollywood』という本だ。CIAに限らず、アメリカの情報機関がエンタテインメント業界やマスコミを通して世論操作を行うという話は昔からあった。この本は、そういった話の数々に深く切り込み、掘り下げていくというフォーマットで進む。特に興味深かったのは、これまでCIAが関わったことが明らかになっている世論調査プロジェクトの一覧表だ。この本から出発して調べて行くと、読むべき資料が爆発的に増える。全体像をより把握しやすくするため、まずは基本的な部分に触れておきたい。

CIAによる世論操作の起点は、1951年の「オペレーション・モッキンバード」だ。その目的は、アメリカ国内のメディアに反共産主義的メッセージを浸透させることだった。当時CIA副長官を務めていたアレン・ダレスの右腕だったフランク・ウィズナーが実働グループのキープレイヤーとなり、首都で絶大な信頼を得る高級紙『ワシントンポスト』やアメリカ三大ネットワークのひとつであるCBSに積極的に働きかけた。この時に構築された仕組みが、今も続く「ソーシャル・エンジニアリング」の基礎となったと考えてよさそうだ。
ソーシャル・エンジニアリングとは、最近よく聞くようになった言葉だが、辞書的に言えば「政府あるいは特定の政治団体が、大衆の社会的な態度や行動に影響を及ぼす過程」ということになる。その中核に据えられる媒体はエンタテインメントであり、今の時代はテレビや映画以上にSNSをはじめとするネット関連メディアのほうが効率的ツールとして認識されているようだ。映画は手がかかるメソッドかもしれないが、ネット関連メディアはほとんどすべての人の手中にあるスマホに直接働きかけることができる。しかも、朝起きた瞬間から夜眠りに落ちる寸前まで、さまざまな形で関わり続けるように仕向けることさえ可能だ。フェイスブックやツイッターをはじめ、インタラクティブなコミュニケーションツールも、ソーシャル・エンジニアリング的見地からは魅力的なツールに違いない。
2015年1月23日、Medium.comというサイトに『巨大スケール監視体制と永遠に続く戦争、そしてスカイネット』という記事が掲載された。今となっては知らぬ者がいないほど浸透している検索エンジンが構築され、やがて多くの人々に認知されるまでの具体的なプロセス、そして創始者が受けた支援金や奨学金をつぶさに示した記事だ。記事を書いたナフィーズ・アーメドは次のように語っている。

「アメリカの情報機関が資金を供出し、基礎から育て上げた検索エンジンが存在する。目的は、情報を通じた世界制覇にほかならない。NSAやCIAといったアメリカ情報機関からの資金流入と現代的なスタートアップ企業という組み合わせは、何にもまして情報が重要視される現代社会の特性を端的に表している。こうした体制により、政府の施政方針を効率的に浸透させ、それに伴って国内外の世論をひとつの方向に意図的にもっていく方法論が確立した」
アーメドによれば、このプロジェクトの究極的な目的は認識管理メソッドの確立だった。つまり、アメリカの情報機関は、検索エンジンを煙幕にして多くの人々の認識や意識を一つの方向に流していく方法論、そしてそれを実行する巨大な枠組みの構築に成功していたことになる。そのプロトタイプの基本技術は、創設者がまだ大学院生の時代に組み上げたものであり、国防総省とCIA、そして国家安全保障局の関係者が出席したプレゼンにおいて公開されたという。
次に、CIAのサイコロジカル・オペレーションについて解説する。はじめにサイコロジカル・オペレーションは、ディスインフォメーション(偽情報)工作ではない。慣習的にプロパガンダという言い方のほうが馴染みがあるかもしれないが、実態は数多くの“形を変えた真実”が盛り込まれて展開される。アメリカにおけるサイコロジカル・オペレーションの歴史は、さまざまな諜報活動の可否を決定するため1954年にホワイトハウスに設置されたOCB=Operation Coordinating Board(作戦調整委員会)から始まる。
この委員会は、後にCIAへと発展する政策調整局という部署に格上げされた。管轄は国務省だ。やがて、アメリカ国内でのサイコロジカル・オペレーションは、表の性質であっても裏の性質であっても国務省が管理するという体制が確立された。こうした経緯もあって、CIAが実行部隊となってさまざまな作戦を行うようになったわけだが、その主戦場はそれぞれの時代における最新のメディアだった。新聞・雑誌からラジオ、テレビ、映画、そしてネットとさまざまな変遷を経てきたのだ。

2001年、チェイス・ブランドンというハリウッド担当エージェントが南米に着任した。彼の名前は『リクルート』や『トータル・フィアーズ』、『エネミー・オブ・アメリカ』といったハリウッド作品のエンドロールでも見ることができる。
それだけではない。独立系・ケーブル系テレビ会社にコンサルタントとして協力し、三大ネットワークのエンタテインメント情報番組でも数多くのインタビューをこなしている。ブランドンの役割は、CIAの意図をハリウッドにうまく伝えることだったようだ。当然のことながら、CIAの意図から離れる作品には脚本の書き直しが求められたり、製作プロセスを中止させられる企画もあったりしたことは想像に難くない。
一人の映画ファンとして考えたくはないのだが、われわれは特定の人々が見せたいものを見せ続けられているのかもしれない。大きな流れに逆らう作品――たとえばオリバー・ストーンやマイケル・ムーア――は、除外されないまでも極力影響が出ないような状況が意図的に生み出される。サイコロジカル・オペレーションとは、こうしたことを行うために生み出されたテクニックである可能性がきわめて高いのだ。
このように、「口裂け女現象はCIAの実験だった」という噂を起点に、これまでCIAが実際にどのような作戦を、いかなる意図を持って行ってきたのか再確認してきた。もはや、彼らのオペレーション的な要素は、私たちの日常生活の中にごく自然な形で仕込まれていると思ったほうがいいのかもしれない。
では、他にも何かあるのだろうか? 自分ではどうすることもできない、よくわからないものと共存していることに焦りを感じるのは、筆者だけだろうか? 次回はCIAとマスコミのつながりについて、さらに深く探っていく。
~つづく~
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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