古代エジプトの神獣サーポパードと恐竜オーパーツの謎/権藤正勝
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オーパーツとして知られる「古代エジプトのヘリコプター」レリーフには、重ね書きで生じたものという指摘がある。合理的に思えるが、わかりやすい説明のための説でしかないのかもしれない。
古代に飛来した宇宙人が文明を授けた、という古代宇宙飛行士説の根拠は世界各地にあるが、古代エジプト文明にも、もちろん天空からの超越者を思わせる遺物がある。高度な文明技術はもちろんのこと、“それらしきもの”が描かれた壁画やヒエログリフなどは、依然として説明がつかないままなのだ。
そのなかでも「アビドスのヘリコプター」として知られるヒエログリフは今なお論争の的となっており、また新たな説が提唱されているようだ。
「アビドスのヘリコプター」とは、1996年にセティ1世の葬祭殿で発見されたヒエログリフの一部。梁の壁面上部にヘリコプターを始め、戦車や飛行機のようなレリーフが刻まれているとして話題になったものである。紀元前1300年頃に建築された神殿内で発見されたことから、この時代にはすでに兵器や航空技術があったのではないか、等として注目を集めたのだ。
発見当初から様々な説が飛び交っていたアビドスのヘリコプターだが、現在では「王名の重ね書き説」が広く支持されている。これは2010年、アメリカ在住のアマチュア考古学者が自身のブログで発表したもので、時代の経過とともに壁土が剥がれ落ち、先王の名が現れたことで偶然ヘリコプターのような形になったという説だ。

セティ1世の葬祭殿は、エジプトの都市ルクソールから北西に100キロほど離れたアビドスにある神殿である。古代エジプト19王朝のファラオ、セティ1世が建設を始め、その息子であるラムセス2世が完成させたとされる。
そこで、アマチュア考古学者は問題となっているレリーフを分解し、それらが「セティ1世の名とラムセス2世の名が重なった形」であることを指摘した。古代エジプトでは、王が代替わりした際には神殿のヒエログリフを書き換えることが多かったことから、いつしか「王名の重ね書き説」が広く支持されるようになったのだ。

だが、アラビア語圏、特にエジプトのメディアサイトはこの意見に真っ向から反論。これで驚異的な技術を誇るエジプト文明の謎を解き明かしたつもりなのかと、かなり辛口な意見なようだ。
確かに王名の重ね書きは古代エジプトでは珍しくないことであった。だが、ラムセス2世は、父親である先王セティ1世と共同統治を行いながらも、約70年もの間王権を握っていたとされる人物。それだけに、偶然このような形になったのであれば、他の場所でも同じようなレリーフが発見されているはずだというのだ。
さらにエジプトのメディア側は、セティ1世の葬祭殿では重ね書きされていない先王の名が所かしこに残されていると指摘。そしてそれらのヒエログリフを重ねると、問題のレリーフが刻まれている梁には、先王の名を刻むスペースが明らかに足りないというのだ。梁には一部崩落している部分もあるが、彼らが公開している画像を見ると確かにスペースが足りないように見える。偉大なるファラオの名を省略することはまずあり得ないだろう。
また「重ね書き」があるとすれば、ヘリコプターのようなレリーフがセティ1世の葬祭殿内の、それも1カ所でしか発見されていないことも実に奇妙である。エジプトのメディアは、カルナック神殿で発見されたセティ1世とラムセス2世の名が重ね書きされたヒエログリフの画像を公開しているが、それは全くの別物であった。これが偶然の産物だとすれば、どれだけ偶然を重ねればよいのだろうか。
現代ではこれらのレリーフが「ヘリコプター」や「潜水艦」に似ていると解釈できるが、これらが21世紀のものではなく、さらにもっと遥か未来の飛行体を描いている可能性も少なくはないだろう。すべては推測でしかないが、エジプト文明の圧倒的な文明技術にはそれらを否定するのもまた難しいのではないだろうか。
(2022年7月4日記事を再掲載)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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