霊の作用を具体化しながら、それは来る! 由乃夢朗の「呪物怪談」
「視える」系呪物コレクター、由乃夢朗さん。後編では一室をうめつくすほどのコレクションのなかから選りすぐりの呪物を紹介してもらう。
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100万年前の東アジアを生きた謎のヒト属の頭蓋骨。最新の研究では、この頭蓋骨は我々の先祖であるだけでなく、絶滅した古代人「ドラゴンマン」の祖先であるかもしれないという。
100万年前の我々の先祖は、いったいどんな人々だったのか――。
人類の”オリジン”はおよそ300万年前のアフリカにいたアウストラロピテクスにまで遡るが、彼らの「出アフリカ」に伴いヒト属はいくつかの系統に枝分かれして進化を遂げたとされている。
我々ホモ・サピエンス以外にも、かつてはさまざまなヒト属がいたことがわかっており、いくつもの遺骸も発見されているが、かつて存在していた未発見のヒト属もまだまだいると考えられている。
1989~90年にかけて、中国中部の湖北省鄖陽区で、100万年前の地層から未知のヒト属の頭蓋骨2つが発掘された。この頭蓋骨は発見された場所にちなんで鄖県人(うんけんじん)と呼ばれることになり、それぞれ「鄖県人1号頭骨」、「鄖県人2号頭骨」と分類された。
直近では2022年にも同様の特徴を持つ3つめの頭蓋骨が近隣地域で発見され、「鄖県人3号頭骨」と名付けられている。先の2点の頭蓋骨化石と埋蔵環境、動物相、石器の技術的特徴がいずれも類似し、同時代のものと大まかに判断されたが、詳しくは先端科学技術による正確な年代測定が必要とされる。
奇妙な形状と特徴を持つ鄖県人の頭蓋骨がホモ・エレクトスのものか、初期のホモ・サピエンスのものかは今のところ判別できず、科学者を困惑させ続けている。
鄖県人の謎を解き明かす鍵と目されているのが、同じく中国で発見された絶滅したヒト属であるドラゴンマンだ。学術名は「ホモロンギ(Homo longi)」というドラゴンマンの頭蓋骨は、1933年に満州国鉄道の東江橋の建設中に松花江沿いで発見され、中期更新世の少なくとも14万6000年前のものとされている。
一部の専門家は、ドラゴンマンについて、実際にはユーラシア大陸でかつてホモ・サピエンスと共存していた人類の「姉妹種」であるデニソワ人と同種であると考えている。
ネアンデルタール人とデニソワ人という2つの古代人類種が、約3万年前まで地球上で別々のグループとして活動していたことは広く認められている。しかし、この鄖県人を単一のヒト属カテゴリーに分類するのは難しそうだ。
鄖県人の謎に迫るべく、今年3月に学術サイト「bioRxiv」で発表された研究によると、中国・山西大学をはじめとする研究チームは(より保存状態の良い)「鄖県人2号頭骨」の頭蓋骨を3Dモデルで再構築、形状を調べ、それがヒト属のほかのメンバーとどのように似ているか検証した。
そして完成した頭蓋骨の完全な3Dモデルでは、鄖県人の頭蓋骨は平らで、眉骨は厚く、目はドラゴンマンに似た形状になっていた。
ホモ・サピエンスとドラゴンマン系統はどちらも中期更新世を超えて繁殖していたが、前述の頭蓋骨の類似点から、「鄖県人は年代的にも形態的にもホモ・サピエンスとドラゴンマン系統の最後の共通祖先だろう」と言及している。
約9億4000万年から110万年前まで生存していた鄖県人は、ドラゴンマン系統やホモ・サピエンスよりもかなり古いのだが、これら2つの系統の源流がそれぞれ約113万年前と93万年前に始まったという理論上の時期とうまく一致しているのである。
今回の研究で、鄖県人は我々の祖先であり、ドラゴンマンは我々の近い“兄弟”であった可能性が示唆されることになった。

昨年12月、ブラジルの人類学者がドラゴンマンの顔を再現して発表しているが、頭蓋内容量は1420mlと推定され、これまでの種にない大きさが特徴である。ひょっとするとドラゴンマンは人類よりも知能を発達させ、文明を築いて生き残る可能性があったのかもしれない。無念にも絶滅したドラゴンマンの悔しさが我々人類は託されているのだとすれば、この先人類はそう簡単に滅亡するわけにはいかないだろう。
【参考】
https://www.iflscience.com/mysterious-1-million-year-old-skull-from-china-may-belong-to-dragon-man-lineage-74301
https://www.sciencetimes.com/articles/50303/20240522/skull-dragon-man-hybrid-homo-sapien-homo-longi.htm
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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