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列島各地に存在するピラミッドと超古代文明の謎を徹底ガイド!
本州最北端のピラミッドが、青森県五所川原市にある靄山だ。
『東日流外三郡誌』という超古代文献がある。「ツガル」──すなわち津軽地方を中心に栄えた古代東北王朝の存在を語る史書とされる。それによれば、古代の津軽地方には阿蘇辺族という平和を愛する人々が住んでいた。ところがあるとき大陸から好戦的な津保毛族がやってきて、彼らを征服してしまう。そしてここに、大和地方に東征してきた神武天皇に追われたナガスネヒコとアビヒコが落ちのびてくるのだ。
アビヒコは津軽王となり、地元の神アラハバキにちなんで「アラハバキ族」と名乗った(遮光器土偶はこのアラハバキ神の姿だとされる)。これが東北王朝の起こりである。
アラハバキ族はその後、長く東北地方を支配し、アビヒコの血統は前九年の役(1051年)で滅亡した安倍氏、さらには津軽を支配しつづけた安東氏へとつながっていった。
安東氏は安東水軍という強力な船団を持ち、十三湊を建設。ここを拠点に世界を舞台に活躍する海洋民族として名をはせるのだが、室町時代の大津波で十三湊は壊滅してしまう。湊の跡が、現在の十三湖なのである。
その十三湖を見下ろすようにして、津軽の聖山・岩木山の神を祀っているのが、靄山ピラミッドなのだ。
地元ではその美しい稜線から、人工の山ではないかという噂が絶えない。実際、山を削ったところ土がきわめてやわらかく、いくら掘っても砂が出てくるだけだったという。また山頂には、石臼状の御神体石も祀られている。
その靄山の麓には、洗磯崎神社という安東氏ゆかりの神社がある。安東氏が祖神のアラハバキを祀ったものと伝えられており、かつては「荒覇吐神社」と称していた。
さらに津軽はもともと北斗七星の妙見信仰が盛んな土地で、妙見系の古社である大星神社、八幡宮、猿賀神社、熊野宮、岩木山神社、村市の毘沙門天、乳井の毘沙門天を結ぶと、大地に巨大な北斗七星の図形が浮かびあがるという研究もある。
靄山は東経140度20分の位置にあるが、このライン上には遮光器土偶が出土した亀ヶ岡遺跡や、大森勝山のストーンサークル、岩木山などが並んでいたりもする。
靄山ピラミッドも含め、これらの聖地は一体となって、古代の霊的ネットワークを形成していたのかもしれない。



(月刊ムー 2024年5月号)
中村友紀
「ムー」制作に35年以上かかわるベテラン編集記者。「地球の歩き方ムー」にもムー側のメインライターとして参加。
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