透視や霊術を使い、星を操作する! 驚異の物理霊媒 本吉嶺山/不二龍彦・日本神人伝
日本で伝説的に語り継がれてきた霊媒は数多いるが、その能力の非凡さと多彩さにおいて、まさに希代の霊媒と呼ぶにふさわしい人物──それが、本吉嶺山(もとよしりょうざん)である。 本吉嶺山とは何者だったのか。
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道具を用いることなく炎を発生させることができる「パイロキネシス」。そんな能力を持った伝説的少年、ベネデット・スピノの謎!
超心理学分野において、無から炎を現出させる超能力を「パイロキネシス(発火能力)」と呼ぶ。念じることで物を動かす「サイコキネシス(念動力)」や、病を癒やす「ヒーリング(超能力治療)」と比べて実例は少ないが、古今東西たしかに報告されてきた驚異的パワーだ。しかし、そのような超能力を本人が制御できない時、どうなってしまうのか?
1973年、イタリア・ラツィオ州ラティーナ県の小さな街フォルミアの貧しい家に生まれたベネデット・スピノという人物は、「視線で火をつけることができる」パイロキネシストだった。

その特殊能力が覚醒したのは、ベネデットが10歳の時のこと。歯科医院の待合室で夢中になって読んでいた漫画本が突然、勢いよく燃え上がったのだ。以降、彼に見つめられた物が予期せず発火する事件が相次ぐことになる。
謎のパワーは瞬く間に街中の話題をさらい、ベネデットは「マッチ人間」「火男」「人間火炎放射器」などと呼ばれるようになったが、本人には能力をどうコントロールしたらよいかまったくわからず、日常生活は不便どころか危険極まりないものに一変した。
たとえば、ある日の就寝中に着ていたパジャマが燃え上がって重度の火傷を負ったり、別の日には、叔父が持っていたプラスチックのコップをその手もろとも焼き払いかけたという。その後も、家具などを焼いてしまう事件が連発した上、ベネデットが近づく電化製品までもが次々と故障するようになった。
こうなると本人はもちろん、両親もただただ困惑するしかない。なんとか原因を突き止め、危険な状況を変えなければと医師や物理学者のほか司教にまでに助けを求めたが、いずれも首を傾げるばかりで答えを見つけることはできなかった。「迷信や狂言の類にすぎない」と取り合わない神経精神科医もいたという。

ちなみに、発火の瞬間を目撃した人からは、なぜかベネデットの目ではなく手が不気味に光っていたという証言もあるようだ。
いずれにしても問題の解決策は一向に見つからず、恐怖と不安に怯える絶望的日々が続き、ベネデットは自身の超能力を心の底から呪うことしかできなかったという。しかも、現地メディアによる報道合戦もどんどん加熱していった。
ところが、転機が突然訪れる。なんとデメトリオ・クローチェ博士という超心理学の研究者と出会い、博士の支援と指導のもとで、ついにパイロキネシスの制御方法を習得することができたというのだ。最終的にベネデットは、自らの超能力を完全に理解し、コントロールする術を会得、時には有効活用する余裕まで生まれ、穏やかな生活を取り戻したとされる。

だが、ベネデットが平和を取り戻すとともに報道も下火となり、イタリア社会から完全に忘れ去られ、不思議なことに今では完全に消息不明となってしまったそうだ。彼にとって、パイロキネシスを制御できなかった時代はあまりにも辛く苦しい経験だったということか、それとも……。
海外で伝説的に語られるベネデットの事例であるが、彼が再び表舞台に現れ、超能力に対する社会の理解を深めるために活動してくれる日が来ることを期待したいものだ。
webムー編集部
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