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近代の証券取引とほぼ同一の形態は十字軍から始まる秘密結社に起源があった。その仕組みは現在も……?
近代の株式市場は、1817年にニューヨーク証券取引所で行われた取引が世界初といわれている。だがそもそも株式市場とはいつの時代に、どうやって始まったものなのか。

実は人や情報、資産などの集合体を権利書の形でまとめ、取引をしたという起源はかなり古く、証券取引の起源というのもはっきりしていない。しかもその進化の過程においては、秘密結社の影が見え隠れしているのである。
近代の証券取引とほぼ同一の形態を作りあげたのは、11世紀に十字軍遠征に同行した、軍事的に有用な知識を持った人々だったといわれている。彼らは軍事要塞や城を造るという知識を持つがゆえに、ヨーロッパ内を自由に移動でき、国家間の金銭的やりとりを行う役割を果たしていた。
その始まりは戦利品を国に届けるという役割だったが、ほどなくヨーロッパ内の遠く離れた城や領地の権利の移動といった、いまでいう不動産仲介業の役割も担うようになっていったのだ。

なお、現代では土地と住民は別物とされるが、当時は同一と見なされていた。つまり領地売買は「生産力をもった土地の売買」という意味であり、総合企業の売買といってもいいものだった。
そして16世紀の大航海時代になると、複数の貴族がお金を出しあい、たくんの船を共同所有するという概念が生まれる。現代でいうところのリスクヘッジである。それと同時に、もっとも資本比率が高いものが船の利益と責任を保有するという形態が確立した。
つまり、株式である。
このリスクヘッジの発案者はさだかではない。よくいわれるのは、保険元請け会社の源流になったロイズ・コーヒー・ハウスだが、それは誤解である。船の共同所有方式があったからこそ、その権利をやりとりする市場としてコーヒー・ハウスが利益を上げられたのだから、順番が逆なのだ。
では、発案者はだれなのか。そう、16世紀にはすでに統計学に基づいたリスク分散の計算方法を知り、それに応じた適切な配当を計算機も使わずに計算。貴族たちに優雅に取引をさせていた人物がいたはずだ。

おそらくそれは、一個人ではないだろう。密義とでもいうべき高度な統計学や数学的知識を保有している集団が大航海時代には港町ごとに存在していた。人類史上初めてネットワークで結びつき、国家をまたいだ市場がこれである。まさに秘密結社だ。
候補として有力なのは、十字軍にまつわるテンプル騎士団や、薔薇十字団の流れを汲むものたちだ。いうまでもなく彼らは、のちの秘密結社のルーツともいえる存在だ。つまり、金融システム構築の背景には、秘密結社の存在があったのだ。
実際、現代でも秘密結社は、ある計画に基づいた市場のアップデートを模索しているといわれる。
たとえばイルミナティが目指す「ニューワールドオーダー」という単語を出せば、ムー読者であれば瞬時にその意味を理解することだろう。
また近年は、これに付随する単語として「グレートリセット」という単語がネットを飛び交いはじめている。文字どおりにとらえれば、人類が新たなステップに踏みだすための、経済の淘汰と進化の促進という意味になるが、そこにはさらに「カーボンプライシング」などエコロジーにかかわる文言がかかわってくる。
ご存じのようにこれは、二酸化炭素排出量の削減目標を超えてしまった分だけ、排出権を購入するという新たな制度だ。また、環境問題に配慮した製品やサービスを提供する企業を対象に、世界中の金を集める仕組みとして、投資の義務化も検討されている。

ようするにわれわれの知らないところで、すでに世界規模のエコロジー市場が誕生しており、新たな取引が始まっているのである。
しかもこの新たな市場は、だれによって作られ、だれが投機対象になる商品やシステムを準備するのかということがほぼ非公開となっている。まさに秘密めいた市場なのだ。
おそらくこの市場における莫大な利益は、彼らに独占されることになるだろう。国家規模で企業の株を保有しておけば、市場が完全に動いたあと、投資家は莫大な利益を得ることができるからだ。
一方で、その新市場を根底で支えるのは、二酸化炭素の排出権取引や海洋プラスチック削減目標などを掲げた国の一般市民である。これはまさに、新たな形での搾取の誕生にほかならない。
秘密結社はこれまで、市場を作り、操ることで世界を動かしてきた。その仕組みは基本的に変わらない。これこそがまさに、前述したニューワールドオーダー、新世界秩序そのものであろう。
いずれにせよ、まもなくこの新たな市場の全貌が明らかになるはずである。
(月刊ムー2021年7月号より)
嵩夜ゆう
投資家。オカルティズム研究家。イルミナティカード予言研究にも詳しい。
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