ルルイエからSAN値直葬! 名状しがたき探索型アクションゲーム『ELDRITCHVANIA』に惑え!
ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボでムー的ゲームをお届け!
記事を読む

「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
ケヴィン・ブロックマイヤー 著
常人の幽霊観を吹き飛ばす、百編の幽霊物語
本欄でご紹介する書籍は、たとえどれほど荒唐無稽な内容のものであっても、基本的にはノンフィクションである。だが本書はその例外で、あくまでもフィクションであり、「幽霊」をテーマとする短編小説集なのだ。1編あたり2ページ程度の掌編がちょうど百編納められており、それぞれ「幽霊と記憶」「幽霊と時間」などとテーマ別に分けられている。ただ、2ページといっても、改行のほとんどない特異なスタイルなので、文字の密度は相当なものがあり、読み応えは十分。
本書で語られる幽霊たちで驚かされるのは、原題にもある「ヴァリエーション」の豊富さであろう。その膨大さは、常人の幽霊観をやすやすと吹き飛ばす。
たとえば『再生可能資源』に登場する大手多国籍企業の部長は、死後「八百万年」にわたって幽霊でありつづけるのだ。まさに「理系の緻密な思考力と、文系のしなやかな想像力の奇跡のような共存」(柴田元幸氏)である。
著者ブロックマイヤーは、フロリダ生まれの作家で、イタロ・カルヴィーノ短編賞を受賞した経歴を持つ。文芸誌「グランタ」主宰の2007年度「もっとも有望な若手アメリカ作家」にも選出された。邦訳書としては、死者たちの暮らす街を舞台とする長編『終りの街の終り』(ランダムハウス講談社)、および短編集『第七階層からの眺め』(武田ランダムハウスジャパン)がある。

(月刊ムー 2024年7月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
関連記事
ルルイエからSAN値直葬! 名状しがたき探索型アクションゲーム『ELDRITCHVANIA』に惑え!
ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボでムー的ゲームをお届け!
記事を読む
四国の鳴門で名画の不思議と神秘を鑑賞体験! 大塚国際美術館は「ムージアム」だった
名画には、謎がある。徳島の大塚国際美術館はムー的視点でも楽しめるスポットだ。
記事を読む
召喚獣を宿すものたちの闘い『ファイナルファンタジーXVI』/卯月鮎・ゲームー案内
書評家・ゲームコラムニストの卯月鮎が話題のゲームから連想されるオカルト、超常現象、不思議をピックアップ。これらを知っておけばゲームがもっと楽しくなるかも!?
記事を読む
掲載しがたい未確認怪談 4コマ漫画「BAR 未確認 MUMINz」
月刊ムーでもおなじみの石原まこちんの四コママンガ。webムー、GetNaviwebと連動した4コマ漫画です!
記事を読む
おすすめ記事