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八木龍平 著
現代社会にあふれる「呪い」への対処法が満載
「呪い」というと、評者などはついつい「丑の刻参り」などを思い浮かべてしまうが、実際には、何も藁人形だけが呪いではない。手許の辞書によれば、「憎く思う者がよい運命をたどらないようにと念じる」だけでも、呪いが成立するという。
そして本書でいう「呪い」とは、「他人に考えさせず、自分のいう通りに他人を動かすこと」。だからたとえば、親が子に「金持ちと結婚しなさい」といえば、それだけで呪いになってしまうというのだ(ちなみに、「本当に好きな人と結婚しなさい」なら、呪いにはならない。両者の違いについては、ぜひ本書でご確認いただきたい)。
本書は、現代社会にあふれ返っている、この「呪い」への対処法が満載された「呪いのトリセツ」。それも、変にスピリチュアルであったり、おどろおどろしかったりするものではなく、もっぱら心理学に基づくテクニックばかりなので、オカルトが苦手という人も(本誌の愛読者にそんな人がいるのか?)、すんなり納得できる内容である。
著者の八木龍平氏は「社会心理学者にして神社の案内人」。『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)などのベストセラーで知られる。
本欄には初登場であると思われるが、人柄がうかがえるような読みやすく優しい文体。本文も、重要な箇所はマーカーで強調されるなど、工夫されている。

(2023年12月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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