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パキスタンの山間部にあるという謎の国「ペリスタン」。そこには誰が暮らし、どのような世界が広がっているのか?
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かつて「神に選ばれし預言者」として一世を風靡した、ウィリアム・マリオン・ブランハム。彼が唱えた7つの預言や独自のキリスト教神学に迫る。
ウィリアム・マリオン・ブランハムは、1909年4月6日、米ケンタッキー州バークスビルの質素な丸太小屋で暮らす貧しい家族に生まれた。
ブランハムは幼少期から宗教的ビジョンを見ていたとされ、3歳で神からのメッセージを聞いたと主張、7歳で「自分はイエス・キリストの霊的復興を導くための預言者であり、その使命のために人生を捧げる」と宣言した。
以来、信仰の道に身を捧げたブランハムは、1933年6月のある日曜日の朝、主イエスから再臨の前に起きる7つの大きな出来事について知らされたのだった。そのイベントとは次の通りだ。
1. ムッソリーニのエチオピア侵攻。エチオピアに勝ち目はないが、ムッソリーニが国民の反乱によって悲惨な最期を迎える。
2. アドルフ・ヒトラーがドイツの独裁者として台頭し、世界を戦争に引きずり込む。そしてヒトラーは謎の最期を迎える。
3. ファシズム、ナチズム、共産主義という3つのイデオロギーが台頭するが、ファシズムとナチズムは共産主義に飲み込まれる。
4. 第二次世界大戦後にもたらされる科学の大きな進歩。プラスチック製のカプセル型の屋根をもつ車が遠隔操作で美しい高速道路を走っている。人々はハンドルのない車内で何らかのゲームを楽しんでいる。
5. 女性が男性以上の権利を主張する。社会道徳が低下する。
6. アメリカにとても美しいが残酷な女性が現れ、人々を完全に支配する。
7. 恐ろしい爆発音の後、アメリカ全土が瓦礫、クレーター、煙にまみれる。
このブランハムの7つの預言のうち1〜4の預言は実現したとも解釈できるが、5〜7については今のところはなんとも言えず、差別的な社会通念に基づく預言も見られる。とはいえ2024年を過ぎた今後、このような未来が本当に訪れるのだろうか。
第二次世界大戦後、米国ではプロテスタント教会ペンテコステ派が中心になった「ヒーリング運動」が勃興し、ブランハムはこの運動の指導者の一人となった。1940年代後半からはじまったブランハムのヒーリング集会は、全米各地のテントや講堂で数千人を集め、実際に彼はヒーラーとして多くの病人を癒し、回復に導いたとされている。
1950年代、ブランハムの名声は国際的に広まり、北米だけでなくヨーロッパ、アフリカ、インドでも注目を集めるようになった。ブランハムが披露する奇跡のヒーリング能力を、多くの人が会場で直接目撃し、信奉者も増加。数万人が押し寄せた集会もあったことが記録に残されている。
ブランハムのヒーリング能力が注目を集める一方、次第に彼の神学は主流のペンテコステ派から外れはじめる。ブランハムはイブの原罪は蛇との性交であり、その結果カインが生まれたのだと唱え、カインの子孫である邪悪な人々の血統が、アダムの息子アベルの血統と並んで存在し続けていると訴えた。さらに、伝統的な「三位一体」の教義に異議を唱え、神は3つの人格の統合ではなく、1人の人格である“ワンネス”であると説明した。
こうしたブランハムの独自の神学は多くの聖職者から異端と見なされ、宗教界はブランハムを次第に排除するようになったのだが、それでもブランハムの信奉者は増え続けていた。
奇跡のヒーラーであり、カリスマとしてもてはやされるブランハムの影響力が拡大するにつれ、彼をめぐる論争も拡大した。
1950年代後半から1960年代前半にかけて、ブランハムと交流のあった著名人たちは次第に彼から距離を置くようになった。彼らがますます風変わりになっていくブランハムの神学的立場と自己顕示欲の高まりに対する懸念を表明したことで、1960年代半ばになるとブランハムの集会への参加者は減少に転じる。しかし、忠実な信者の間ではブランハムは尊敬される人物であり続けた。
批判はさまざまな方面から寄せられた。福音派の指導者たちは、彼のヒーリング能力に疑問を呈し、ブランハムが奇跡を誇張、あるいは捏造していると非難した。またブランハムが語る預言の的中率が低いとする指摘もあり、実際に「世界の終末は1997年」と主張していた彼の預言は外れている。
やがてブランハムは、主流キリスト教の多くから完全に拒絶され、孤立することになった。
1965年12月18日、ブランハムとその家族(娘のレベッカを除く)は、クリスマス休暇のためアリゾナ州ツーソンからインディアナ州ジェファーソンビルへ戻るため車で移動中だった。
日没直後、ハイウェイ60号線を走行中だった一家の車は、飲酒運転のドライバーの車と正面衝突。負傷者はテキサス州アマリロの病院に緊急搬送されたが、ブランハムは数日間昏睡状態が続き、1965年12月24日のクリスマスイブに死亡した。享年56。
しかし、彼の死はその影響力の終焉を意味するものではなかった。信奉者たちの中には、死後半世紀以上が過ぎた今も彼を預言者と見なす者がおり、録音された説教や著書を通じて教えを継承している。
ブランハムの信奉者の多くは、彼自身が宣言したように、ブランハムがキリストの再臨の先駆者であったと信じている。「ブランハム派」として知られるこのグループは、アメリカ、カナダ、アフリカを中心に世界中で今も活動を続けている。
はたしてブランハムは神に選ばれた真の預言者であり、奇跡のヒーラーであったのか。彼が言うように、キリストの再臨とみなされる世界史的イベントが起こるのか。その評価は歴史に委ねるしかなさそうだ。
【参考】
https://anomalien.com/william-marrion-branham-and-seven-predictions-before-the-end-of-the-world/
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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