映画『樹海村』公開記念! 樹海とコトリバコの呪力と生命力/清水崇・吉田悠軌
自殺の名所としても知られる「樹海」には、死にきれなかった者たちが集う「樹海村」があるーー。 『犬鳴村』に続いて、有名都市伝説の映画化を成し遂げた清水崇監督と、都市伝説ルポルタージュの第一人者、吉田悠軌
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死。死こそは太古より人類の最大関心事なのだから、きっとあなたも一度は興味を抱いたに違いないはず。そう、墓守という仕事に。奇しくもゲーム業界では、お墓を経営する某有名シミュレーターゲームは先行して存在しているものの、今回ご紹介する『THE GRAVEDIGGER』は、墓守どころか、隠れて墓泥棒を生業とする悪徳葬儀業者となって、ぼろもうけを画策するというのだから実に罪深い作品といえる。
地元の教会で手伝いとして雇われたあなたは、あろうことか敷地内の墓を掘り起こし、貴重品を見繕っては懐に入れていくことになる。おっと、盗掘の経験は不問。これまたあくどい上司が懇切丁寧にチュートリアルをしてくれる。墓の掘り起こし方から、棺桶のこじ開け方。さらには、盗品の鑑定から闇サイトで売り払うまでの一連の工程をね……。
教会内でそんな悪行に手を染めるのは、文字通り悪魔の所業にほかならない。あなたは、そういった罪深い仕事を重ねることで、あるとき、ふと死体と一緒に埋葬されている奇妙な「焼けた骨」を見つけることになる。これはいったい、何なのか? ムー民の皆様ならピンとくるはず。そう、これは悪魔にまつわる骨であり、決して手にしてはならないもの。罪にまみれたものだけが、こうした「呪物」と邂逅するというのは、神が紡いだ因果なのかもしれないのだ。

人目のつかない夜間に暴ける墓は、3つまで。深夜の墓地をさまよい歩きながら、どの墓を暴くべきか? 悪魔の骨を除霊するには、すべての骨を集めて悪魔祓いの儀式を行わなくてはならないため、あなたは価値ある盗品を狙いながらも、悪魔祓いのための骨を集めなくてはならない。稼いだ金も、ダウジングロッドや除霊のための物品の購入などに投資していかねば、夜ごとに強まる悪魔の気配から逃れることはできないだろう。
本作がもたらすのは、真夜中の墓場でライトとスコップを手に、金か、命かの二択に逡巡する墓泥棒になれるという、唯一無二の体験。大罪に手を染めたものがたどる運命を、ぜひ本作で体感していただきたいところである。

(本作のムー民度 ★★★★☆)
Steam 配信中 1,200円
© 2024 Authogin
(月刊ムー2024年10月号)
藤川Q
ファミ通の怪人編集者。妖怪・オカルト担当という謎のポジションで、ムーにも協力。
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