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反重力子は反物質と相互作用する!? 高速回転や音響振動が鍵となる!? UFOの推進原理「反重力科学」を三上編集長がMUTubeで解説。
宇宙はすべて陰陽のバランスで成り立っている。量子の世界では、陽子には反陽子、電子には陽電子、クオークには反クオークといったように、粒子には反粒子がセットで存在する。そして量子力学では、力を伝えるのは粒子を交換することだ。
宇宙にある4つの力のうち、電磁力は光子を交換し、強い力はグルーオン、弱い力はW、Z粒子の交換で説明される。問題は重力で、重力だけ粒子が見つかっていない。もし重力子があれば、陽子と反陽子のように重力子とセットの反重力子があるはずだ。
重力子は見つからないが、重力はある(ただし重力はないという説を唱える学者もいる。見かけ上の力だというのだ)。反重力子も見つからないが、重力があるなら反重力もあるのではないか。では反重力が確認されないのはなぜか? UFOがプカプカ浮かぶように、そこらの石や木の葉が浮かび上がらないのはなぜか?
あまりに小さいために測定されない説、重力子に対して反重力子の数が少なく、物体に作用する前に対消滅(粒子と反粒子が反応し、消えること)を起こしている説、反物質にしか作用しないので測定されていない説などがあった。いずれも仮説で、重力子が見つからない以上、どうしようもなかったわけだ。
2023年9月、この仮説のうち、反重力子が反物質に作用するかどうかの実験が行われた。反粒子は粒子とすぐに反応して消えてしまう。だからこれまで反粒子に反重力が作用するかどうかは検証できなかった。
ヨーロッパの欧州合同原子核研究所(CERN)にある巨大な粒子加速器には、さまざまな実験装置が付属しているが、ALPHA−gもそのひとつだ。
ALPHA−gは反水素を生成する装置で、反陽子と陽電子(反電子のこと。電子はマイナスの電荷なので、プラスの電荷を持つ電子は陽電子)を反応させ、反水素をつくる。反水素は長い管の中へ誘導され、すぐに水素と反応して消えないように、マイナス272.7度という極低温にして反応速度を下げられる。さらに強力な磁場で反水素の運動を抑え込み、管の中で止まるように工夫された。管は上下方向に立てて設置された。
磁場を切れば、水素は運動を開始する。重力の影響を受ければ、当然地面に向かって下向きに落ちていく。ただ水素なので極めて軽い。空気よりも軽い。磁場を切るとすべてが重力で引かれるわけではなく、上昇するものもある。
事前のシミュレーションでは、反重力がない場合、上昇する反水素は約20パーセント、落下する反水素は約80パーセントとなった。もしこの数字よりも上昇する水素が多かったら、反重力か重力に対抗する何かの力が反物質に働いていることになる。
結果は?
実験は6~7回行われ、1回ごとにおよそ100個の反水素原子が生成された。その中のいくらかは管内にわずかに残っているガスのたぐいや管をつくっている金属と対消滅し、残りが上下に分かれた。データは通常の水素の上下に分かれた数と近く、理論値とは誤差範囲内に収まった。つまり反物質である反水素に反重力の影響はなかったのだ。
反重力は何に対して働いているのか。働きかける対象がないのなら、反重力は働いていない、つまり反重力はないといってもいいんじゃないのか。
今回の結果は、負の重力や重力の斥力と考えられるダークエネルギーにも影響を与えるだろう。
宇宙は万有引力で引き合っているので、いずれどこかでビッグバンの爆発のエネルギーを万有引力が上回り、宇宙は収縮するだろうと考えられていた。しかし観測の結果、宇宙が加速しながら膨張していることがわかり、万有引力とは反対に万有斥力というべき力が
働いていることがわかったのだ。これをダークエネルギーと呼ぶ。
反重力があるとすれば、ダークエネルギーが一番の候補だったが、これも怪しくなってきた。
(文=久野友萬)
続きは本誌(電子版)で。
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