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ムーと「地球の歩き方」のコラボ『地球の歩き方ムー 異世界の歩き方』から、後世に残したいムー的遺産を紹介!
南米コロンビアの中央部にグアタビータ湖という、山に囲まれた直径約700メートルの円形の湖がある。
この湖ではその昔、コロンビアの先住民チブチャ族(ムイスカ族)によって黄金の儀式が行われていた。全身に金粉を塗った首長が数々の黄金製品とともに筏に乗り、入水して湖の神に黄金を捧げたというのである。
その儀式が長く続いてきたため、黄金製品や金粉が湖底に分厚く溜まり、大きな山になっている──この噂がやがて、あのエル・ドラード=黄金郷伝説のもとになった。
実際、湖とその周辺からは数々の黄金製品が発見されており、それらは現在、近くにあるコロンビアの首都ボゴタの黄金博物館に収蔵されている。
同博物館の収蔵品総数は約5万5000点。そのうち6000点ほどが文化圏ごとに整理され、展示物として配置されている。また、金銀の入手法、製造法、彫金法などが順を追って理解できるようになっていることも興味深い。
そのなかでぜひとも見てほしいのが、「ムイスカの筏」だ。
これは1856年にボゴタの南にある洞窟で発見されたもので、まさに黄金の献上物とともに筏に乗って、グアタビータ湖に漕ぎだすムイスカ族首長の姿が象かたどられている。
大きさは、長さ19.5センチ、幅10.1センチ、高さ10.2センチ。ムイスカ文化後期にあたる1200年から1500年の間に作られたらしい。

ちなみにグアタビータ湖には、かつて水を抜くために山を削ろうとした跡が、今も痛々しく残されている。もちろん目的は湖底の黄金だった。なんとも大胆な手法だが、実際にはそれほど多くの黄金は見つからなかったといわれている。
なお、こうした黄金製品以外にも、石器、貝器、織物などの文化財や、スペインによる植民地時代の展示もあり、コロンビアの歴史を全体的に知ることができるようになっている。


月刊ムー 2023年10月号より
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