静嘉堂創設130周年・新美術館会館記念展Ⅱ「初春を祝う 七福うさぎがやってくる!」展/静嘉堂@丸の内
昭和の名工が生み出した圧巻の御所人形から、和漢の吉祥画まで、新春にふさわしい名品がずらりとならぶ展覧会が開催。1月2日から!
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取材=松原タニシ 構成=高野勝久

超人の足跡を追う松原タニシ、ついに海外へ!メキシコの「死者の国」を訪れたタニシは、謎の地底人伝説に遭遇する。
超人の足跡を追うことで自らも人を超えた存在になることを目指す「松原タニシの超人化計画」。これまで全国各地の山奥や、海のむこう伊豆大島にある超人の伝説などを追いかけてきたが、今回はついに本当に海を渡ってメキシコが舞台だ!
タニシは以前イタコさんに祖母の霊を降ろしてもらったことがあるのだが、その祖母の霊に「あの世ってどんなところなの?」と質問したところ、かえってきた答えは
「『鬼滅の刃』と『リメンバー・ミー』をみなさい」
30年前に亡くなった祖母でも知ってる鬼滅とディズニー、さすが。ということで、ある意味イタコという超人の導きで、今回は映画「リメンバー・ミー」の舞台になったといわれる国、メキシコにいってみた。
「リメンバー・ミー」は、少年ミゲルがご先祖様の暮らす死者の国に迷い込んでしまい、陽気なガイコツのヘクターと一緒に生者の国に戻るため奮闘する……というお話。その死者の国のモデルはメキシコのグアナファトという街だといわれているが、今回いったのはそのお隣の街、サン・ミゲル・デ・アジェンデだ。

グアナファトから少々距離はあるが、街並みはまさに「リメンバー・ミー」っぽく、建物の雰囲気もよく似ている。黄色い壁がずっと続いていたりして、とにかくむちゃくちゃカラフルだ。

昼間の景色もいいけれど、夜になるとさらに雰囲気があがる。
この街では教会がシンボル的存在になっていて、ほぼ100メートル間隔くらいで建っているのだが、それがライトアップされるのだ。これは町で一番大きい教会。ほんとうに死者の国っぽい。


そんなサン・ミゲル・デ・アジェンデには、街じゅうあちこちにこのガイコツ人形がおかれている。「リメンバー・ミー」にでてきたキャラクターなのかなと調べてみると、そうではなくてこれは「カトリーナ」といって、メキシコではめちゃくちゃ有名なガイコツらしい。

なんでもカトリーナは、メキシコの国民的な祝日である11月2日「死者の日」のマスコットで、ガイコツ婦人とも呼ばれているそうだ。
メキシコがスペインに制服されていた植民地時代。スペインからどんどん人や文化が流れてきて、先住民たちを圧迫していく。すると先住民のなかには、自分の顔を白人のように真っ白にぬる女性があらわれた。
それがカトリーナのルーツで、つまり自分たちの文化よりもヨーロッパにあこがれるその姿を風刺したのがはじまりだったのだが、それがやがてキラキラの貴族みたいな衣装をきたガイコツとして描かれるようになる。
そしていつからか、「死者の日」にはカトリーナのように着飾って、顔をガイコツメイクにするという風習がうまれたのだとか。風刺画がいつのまにかお祭りのシンボルになってしまったということらしい。それにしても街じゅう至るところにカトリーナ。ほんとにいっぱいある。
そして同じくらいいっぱいあるのがガイコツグッズだ。ガイコツは死者の日に関係なく、いつでもどこでも売られている。とにかくメキシコ人はガイコツ大好きらしい。

ひととおり街を見物したあとは、el CHARCO del INGENIO、日本語にすると「創意工夫の池」という意味の名前の植物園にいってみた。
植物園だと聞いていったのだけど、まずはこんなものが目に入る。これ、サボテンなのだ。

植物園のなかは、どこもかしこもサボテンだらけ。しかも、それがなんとも気持ち悪い。枯死したサボテンらしいのだけど、死んだサボテンてこんなに気持ち悪くなるんだ……。
これはもっとヤバい植物。プラガと呼ばれる寄生植物だ。

どこからきたかも不明という謎の植物で、しかも寄生されると木は枯れてしまう。あまりに謎だらけなのでメキシコでは逆に神聖な植物だということになってるらしい。これも寄生されて死んだサボテンだが、不気味。どこかガイコツにもみえないだろうか。


不気味な植物、そして延々続くガケ、谷、ガケ、谷……。

全体的に非日常感しかない植物園だが、きわめつけがこちら。
「エル・チャンの池」といって、季節によって水の色が変わるのだという。それだけでも珍しいのだけど、名前になっているエル・チャンというのは、なんと現地で信じられている地底人のことらしいのだ!

地底人エル・チャンがこの辺り一帯を仕切っていて、自在に水の色を変えたりするらしい。解説看板にあった英語を翻訳してみると、エル・チャンは冥界の存在でこの水域の守護霊であり、人間たちをわざと恐ろしい目にあわせたりすることもあるんだとか。……が、このエル・チャン、ネットを調べても全然情報がでてこない。
一体何者なのかエル・チャン。本当に信仰されているのかエル・チャン。ぜひムーの情報網を駆使して、地底霊エル・チャンの正体を調べていきたい。
松原タニシ
心理的瑕疵のある物件に住み、その生活をレポートする“事故物件住みます芸人”。死と生活が隣接しつづけることで死生観がバグっている。著書『恐い間取り』『恐い旅』『死る旅』で累計33万部突破している。
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