君は異星人を待たせてドリフに夢中になったことはあるか?/大槻ケンヂ「医者にオカルトを止められた男」新6回(第26回)
webムーの連載コラムが本誌に登場! 医者から「オカルトという病」を宣告され、無事に社会復帰した男・大槻ケンヂの奇妙な日常を語ります。
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松原タニシが人を超えた存在を目指す「超人化計画」。今回はあまたの超人たちも経験してきたであろう、断食修行に体当たりだ!
松原タニシが超人の足跡を追い、超人になることを目指す「松原タニシの超人化計画」。
今回は、禅寺の道場で体験してきた5泊6日の断食修行をレポートだ!
過去回とはとちょっとテイストが違うが、しかしこれまで追ってきた超人たち、たとえば即身仏も断食をしている。
ということは、食べないことによって何かすごいことが起こって、すごい力がつくんじゃないか? とタニシはひらめいたのだ。厳しい修行や空腹で自分にストレスを与え続けると、そのうち「パーン!白高ーッ!」となったりするんじゃないのか(第1回参照)。
お釈迦様もそうしていたように、断食で悟りにも近づくことができるかもしれない。それってもう超人じゃないか。
というわけで、今回は断食道場をめざして静岡県浜松市の龍雲寺へ。

ここでは、断食修行に入る前にまずそれぞれ目標を書くのだが、タニシの書いたのがこちら。

柄にもなくすごくいいことを書いてしまった。
最初に住職の説法があり、「みなさん、ここでの断食体験で心をきれいにして帰ってほしいんです」といったすごくいいお話を聞いていたら「超能力が使えるようになりたい」とか「観音様がみたい」とか書くのが恥ずかしくなってしまったのだ……。
書いた紙はお焚き上げしてもらって、断食修行に入る。

写真左側の黒い影がタニシ。日本一大きな般若心経の前で座禅をするのだ。
しかし、この座禅が組めない! ひざとお尻の三点を地につけて、背筋をのばして顎をひく……といったお作法があるのだが、これがつらい。足が痛くてあぐらもかけなくなっちゃうのだ。
ただこの道場のすごいのは、ストレッチとかをしてくれるトレーナーさんがついてくれること。断食中のメンタルはお坊さんが、フィジカルはプロのトレーナーさんが監督してくれるのだ。
タニシは重点的に股関節をほぐしてもらい、おかげでどうにか座禅も耐えられるようになった。もうジムだね。
そして座禅といえば、警策(けいさく)。あの肩をパーンとやるやつだ。
ここは優しい断食道場なので、心が乱れたなと思ったら自己申告制でお願いをする。座禅中、住職が前を通ったタイミングで一礼するとピシっとやってくれるのだが、参加者みんな「せっかくだから」で打たれてみたいもんだから、誰もがバンバン打たれにいくのだ。
もちろん優しくやってくれるのだが、でもやっぱりパンとやられると気合いが入る。
この道場では、断食だが一日一食は食べられるという修行内容になっている。こちらが晩ご飯。

めちゃくちゃおいしいのよこれが。味覚が研ぎ澄まされてめっちゃ濃厚に味を感じるし、そうでなくても絶妙な味付け。断食をしていると、この一食がものすごく楽しみになってくるのだ。
また修行中は食事や座禅時間のほかは基本的に自由なのだが、その間は自分で自分を律することが求められる。空いた時間も自分で修行してください、部屋の片付けも修行のうちですよ、ということなのだが、これが律せないのよ。
自分を律せなさが出てしまったのが、この枯山水の線引き体験。ほんとうは同心円にならなければならないのだが、みごとに渦巻きになってしまった。全然だめ。

さて、こうして5日間も断食と座禅をしていると、どうなると思います?
まず「なんでこんなに頑張ろうと思ってたんだろう」という悩みが消えた。「なんとかしてやろう」みたいな気持ちが消えていったのだ。座禅で。
その結果、「奇跡がみたい」とかいう願いがどうでもよくなってしまったのだ。修行して超能力を会得してとか、超人になりたいとか、そういう気持ちがなくなってしまったのだ。本当に、冒頭に書いた目標のお焚き上げどおりに。
この企画的には、もうなんのために断食修行にきたのかすらわからない。すごいよ断食。
修行のなかで住職とおしゃべりできる時間があるので「断食したらお化けとか奇跡とかみられるようになるんですか?」と聞いてみたところ、住職の答えは
「いや、それはまやかしです」
断食をすると感覚が研ぎ澄まされてくるのでいろんなものが見えてしまうのだそうだ。でもそれは体力的なヤバさなどからくるリアルな幻覚なのだとか。
住職によれば、本当の禅道場でもっと厳しい修行をすると、その厳しさがだんだん面白くなってくる。だがそれは、そうした状況下で脳がなにかを分泌したりする生理機能の結果。だから、禅宗、臨済宗のお坊さんたちはみんなそういう修行ハイ的な経験を経ているという。
さらにすごいのは、そんなにストイックなことをするんだけど、でも「俺がどんだけストイックなことをしたか」とは思ってはいけないんだそうだ。それをやると「俺はこんなつらい修行したぜ」という競争になってしまう。その競争がいちばんいらないものなんだ、と。
だから修行で、座禅でその心を無にするのだ。……ムーにするのだ!
そんな感動的なお話をきき、5泊6日の断食修行を終えた男の顔がこれだ!

いい痩せ方をしている。まるで明治時代の書生みたい。超人目指そうとおもって修行したら、こうなっちゃったよ。
どうも企画の目的とはズレてしまったが、これはこれでいい体験だった。
松原タニシ
心理的瑕疵のある物件に住み、その生活をレポートする“事故物件住みます芸人”。死と生活が隣接しつづけることで死生観がバグっている。著書『恐い間取り』『恐い旅』『死る旅』で累計33万部突破している。
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