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1959年、ウラル山脈北部で起きた遭難怪死事件として知られる「ディアトロフ峠事件」は、今なお多くの謎に包まれている。その事件から半世紀以上経った今年、謎にまつわる新事実が明らかになった!!
「ディアトロフ峠事件」は1959年2月、ソ連領ウラル山脈北部で起きた男女9名の遭難怪死事件である。当時、死の山と恐れられた場所で、9名の学生グループはリーダーのディアトロフをはじめその死因は凍死や圧死、また動物による食害など多様で異様。事故または事件の原因はいまだに謎だ。これまでも「ムー」で事件について掲載しているので、ご存じの方も多いだろう。
彼らの異様な死の原因について、ソ連当局は「未知なる自然の力によるもの」と結論づけ調査を終了している。あまりにも不可解、かつ冷戦下のソ連で起きた事件とあり、雪崩や吹雪といった自然災害をはじめ、軍事機密実験に巻き込まれたという説や、メンバー同士の喧嘩、周辺住民による攻撃、ビッグフットのような大型獣人の襲撃、またはUFOの襲来など、100を超える説が存在するが、どれも解明には至っていない。
だが事件発生から半世紀以上経った2023年1月。当時、現地調査を担当した研究員が、ディアトロフ峠事件の真相について、ついに公式にその見解を発表した。
「彼らの死因は、自然現象ではない。ミサイルの硝酸を浴びて亡くなったのだ」
そう主張するのは、全ロシア熱工学研究所(VNIIMT)の主要研究員ウラジスラフ・カレリン氏である。カレリンは自身でディアトロフ峠を現地調査中に目撃した火球をヒントに、ディアトロフ一行の死因を、「ミサイル実験に巻き込まれ亡くなった」と結論づけたのだ。
カレリンによると、1959年1月から2月にかけてウラル山脈北西に位置するポリャールヌイ村付近では、ある軍事実験が行われていたそうだ。その中には開発中の中距離弾道ミサイル「R-12」の発射実験も含まれていた。発射されたのは6発。ディアトロフ一行がいた峠までは約1000キロ離れているが、R-12の射程は約1800キロ。飛行距離としては十分である。
「私の計算では、ミサイルに搭載されていた硝酸が降り注ぎ、それがテントのターポリンに浸透したと想定できます。致命的な蒸気を吸い込めば、彼らは即座にけいれんに襲われたはず。恐怖を感じた一行はテントを内側から切り取り、逃げ出そうとしたのでしょう」とカレリンは語る。
硝酸は無色の液体で、吸湿性が強く空気中で発煙する強酸。液体燃料ロケットの酸化剤としても使用されている。ディアトロフたちは硝酸という毒の霧に襲われ亡くなったのだろうか。

カレリンは、この説を「確立された事実」と主張している。
しかしその一方で、硝酸説のヒントになった「火球」について不明点を指摘する声もあるようだ。
カレリンは現地調査中に目撃した火球について、次のように述べている。
「火球はディアトロフ峠上空を南から北に飛行していました。その後、軌道を変えると今度は東から西に飛んでいったのです。飛行軌道を変えることができるのは、尾翼のある飛行体だけです」
火球は、カレリンをはじめ他の捜査チームも目撃しているというが、その正体については、明らかになっていない。現時点では、ミサイルから噴射された排気ガスが球状となり、そこに太陽光が反射した可能性が高いとされているが、カレリンは、火球が尾翼のある飛行体であったことを示唆する証言を残しているのだ。飛行機雲が、夕刻の太陽を反射して明るく光る現象は確かにある。だが、排気ガスが軌道を変え、広範囲にわたり飛行することはありえるのだろうか。
ディアトロフたちの検死を担当した専門家によれば、彼らの検死解剖は厳戒態勢が敷か、KGBが彼らの臓器の一部を容器に入れ持ち出していることを明らかにしている。ソビエト共産党支配下で、秘密裏に何が行われていたと考えてもおかしくはないだろう。
今日までに囁かれているディアトロフ峠事件の多様な仮説をまとめるには、カレリンの「ミサイル硝酸説」は少々根拠が弱いように思う。
カレリンは「ミサイル硝酸説」を主張する際に、「軌道を変える火球」をヒントにした事を明かしたが、なぜ今なのだろうか。すべては推測でしかないが、もしや、カレリンはミサイル硝酸説ではなく、「軌道を変える火球」、つまりUFOについて情報発信を仕掛けているのではないだろうか?
ディアトロフたちの死の背後には、まだまだ闇がひそんでいるようだ。

参考
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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