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怪談とともに秘かなブームにある「呪物」の世界。真偽不明の伝来も少なくないが、置かれる先でことごとく怪異を引き起こす〝本物〟もまたゼロではないようだ——。
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インドの砂漠で、ナスカを超える巨大地上絵が発見されたとの一報が飛び込んできた。300メートル上空からでなければ視認できないというスケールの絵を、いったいだれが描いたのか? そしてその目的とは……?

インド北西部からパキスタン東部にかけて広がるタール砂漠で、巨大な地上絵が発見された。その大きさはナスカの地上絵を超えるともいわれており、人類が描いたものとしては、世界最大規模になるという。
発見されたのは、インド北西部ラージャスターン州ボハ村からほど近い、荒涼とした砂漠地帯である。フランスで環境科学を研究しているカルロ・オストハイマーとヨハン・オストハイマー父子がグーグル・アースでタール砂漠を仮想調査していた際に偶然発見したそうだ。
発見当初はただの溝かと思ったそうだが、さらに詳しく調べたところ、線には規則性があり、また周囲にも同じようなものが発見されたことから、タール砂漠での現地調査が行われることとなった。
オストハイマー父子による調査の結果、線と思われていたものは、土壌の表層を薄く掘って作られた轍のような跡で、らせん状に曲折しながらひとつの図を形成されていたことが明らかになった。一番大きなもので23本の轍が、全長724メートル、幅201メートルに渡って作られており、そのほとんどが幅20〜50センチ、深さ約10センチで統一されていたということだ。
これらはすべて牛耕式で掘られていることから、作成者はラクダなどの家畜にソリや農耕具を牽引させ轍を作っていったと考えられている。ナスカの地上絵で最大級といわれる「ペリカン」でも、その全長は285メートルである。このことからも、この地上絵がどれほど大きいかがわかるだろう。
オストハイマー氏は、これが約150〜200年前に作られたものと推定し、畑を耕す目的で作られたものではなく、地上絵だと断言する。
「周囲にはヒンドゥー教の記念碑が点在している。今後これらの関係性について調査を進めれば、地上絵を描いた集団や目的がわかるだろう」と語る。

だが、オストハイマー氏のこの発表には懐疑的な意見が多いようだ。というのも、オストハイマー氏は土地の目印として建てられたモニュメントや、戦死した夫を追悼する慰霊碑など、公共のサインや史跡までをヒンドゥー教の記念碑として発表しており、この件については少々風当たりが強い。オストハイマー氏は、今回発見された地上絵について文化的慣習に基づいて作られた可能性を指摘しており、今後もさらに調査を進めるそうだ。
では、だれがこの巨大地上絵を描いたのか? 何者かが砂漠に数十キロにもわたって、規則正しく轍を作ったことは紛れもない事実である。
オストハイマー父子は、「ドローンを300メートル上空まで飛ばしてやっと地上絵の全容が見えた」と語っているが、やはりこれは空から見ることを考えたうえで設計されたのだろうか。だがここは周囲には小高い山はおろか、建物もない砂漠地帯である。作成者は、自身で地上絵を見ることはできなかっただろう。
しかし、当時この地上絵を見ることができたかもしれない場所が1か所だけある。
それは、タール砂漠の中央に位置するオアシス都市ジャイサイメールだ。
地上絵が作られたとされる約150〜200年前といえば、ジャイサイメールがイギリス統治下で藩王国となったころ。
高さ約100メートルの丘の上に建つ丘陵要塞ジャイサイメールなら約40キロ離れた巨大地上絵を見ることができたのではないだろうか。
ここは天文学や宇宙論でインド文化に多大な影響を与えたジャイナ教の寺院が7か所もあることから、ジャイナ教ゆかりの聖地のひとつでもあるのだ。現地での検証が必要だが、ジャイサイメールから見える場所に地上絵が描かれているとしたら、そこには何かしら意図があってもおかしくはないだろう。

上空からではなくその場所から地上絵を見たとき、別の絵柄が浮かびあがるのではないか?
これまで手つかずであったこのタール砂漠で、また新たな発見があることを期待したい。

遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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